2015年9月号 『理』と『情』

更新日:2015/09/10

 リーダーには『理』と『情』の両方が必要であると考えます。しかし両方を高いレベルでバランスよく備えている人は決して多くない。『理』に偏りすぎると何事もビジネスライクになりがちで、仕事はある程度できても、人望がないことが多く、『情』に偏りすぎると、いい人と呼ばれても、社会的には評価されないことが多い。
 当院ではスタッフ評価は原則実力主義です。自分の希望を叶えるには、先ず実力をつけてくださいということが大前提です。しかし家庭を持つパート職員が多い当院では、いろいろな勤務希望、条件があるので、それを調整するマネジャーとしての能力も必要とされます。また仕事で伸び悩んでいる人や、院長の考えを聞きたいという人との面談、相談も他院よりは、はるかに多いはずで、これも医療の質をあげ、スタッフの安心、モチベーション向上ために貴重な時間と捉えています。
 スタッフには誠心誠意仕事をしているかぎり、君たちのことは必ず守ると、伝えています。スタッフのミスであろうと、最終的には院長の私が責任を持つ。お詫びの電話をしたり、保険証を中央区の患者さんの自宅まで持って行ったこともあります。新型インフルエンザが流行して、ワクチンが不足したときも、優先順位どおりではなく、異論はあるでしょうが、院長の私よりスタッフの接種を先に行いました。沈みかけたタイタニック号から、船長が真っ先に救命ボートに乗りこむようなことは、リーダーとして行なってはいけないと私は考えています。
 一方で世間では温厚と思われているであろう私ですが、気が緩んでいたり、やるべきことをやらないスタッフには時々雷を落とします。これは医療に対して、自分の仕事に対して、情熱があるからです。またスタッフの潜在能力を引き出すことによって、さらに幸せな人生を歩んでもらいたいという想いがあるからです。感情的になって怒るようなことはしませんし、時と場所、言葉使いには細心の注意をはらいます。叱ると言うより、寄り添い励ますアドバイスです。
『理』と『情』を併せもつには、物事を先入観なく判断できる冷静で素直な心と、他人のためにどこまで尽くせるか、あるいは譲れるかという人間としての器が必要である。

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