2018年1月号 もしも10億円当たったら

更新日:2018/01/11

新年なので景気のいい話でいきましょう。もしあなたが宝くじで10億円当たったら、どうするでしょうか。あなたが何歳かにもよりますが、中高年なら、仕事を辞めて、残っているローンをすべて返して、遊んで暮らすという選択肢はあるでしょう。1月10日で、51歳になった僕は当院スタッフに数百万ずつ退職金を出して、半年くらいかけて徐々に業務を縮小していけば、閉院しても十分食べていけるだろうし、誰からも批判はされないと思います。 しかし10億円あっても僕は100パーセント小林整形外科クリニック院長を辞めない。なぜならあの日、あの時二十歳前後の僕は「医師になれるのなら他に何もいらない。名誉や地位や世俗的な楽しみも無くてもいい。多くの人が普通に経験するであろう娯楽、趣味、休日さえ無くてもいい。」とさえ覚悟をかためていた。僕にとって医師は職業であるという以前に、自分の生き方であり、どうすれば自分の力を他人のために活かせるかという側面が非常に強い。だからジャパニーズドリームを成し遂げて、早く悠々自適の生活をという選択肢は現在の僕の中にも全くない。仕事をリタイアしてグルメ、ショッピングなどだけで過ごすと、それはもはや中年資産家Kでしかなく、小林恵三の生き方ではないと思う。以前神戸北野にあったグランメゾンのジャン・ムーランはまだまだフレンチレストランのトップである時期に皆に惜しまれながら、閉店した。オーナーシェフは確か50代だったはずです。このような生き方もカッコイイなとは思うものの僕にはできない。ワインが好きだった女優が舞台で死ねたら本望と最期まで、女優であることにこだわったように、体力的に可能で、患者さんに支持されるのなら、最期まで医師として、世に貢献できればと思います。

ただ今後医師になる人のことを考えると休日返上で頑張ることを世間が医師に期待するのは酷な気がするし、やはりストレスがかかる仕事ではあるのでそれなりに報酬が得られるべきであるとは考えます。医師としてのやり甲斐だけで、満足しろといってはかわいそうです。夢のある世界に優秀な人物が集まるのであれば、後に続く後輩のためにカッコイイお金の使い方をすべきではないかと思います。10億円もなくても、お金持ちの人は人目を気にせず、高額商品でも買えば景気回復のために貢献することになるし、税収も増える。無くても困らないけれど、あれば生活を豊かにするものである芸術にお金をかけるのも一つではないかと僕は以前より絵画の購入をしています。平均的な収入の人がローンで建てる家を資産に余裕がある人が、キャッシュで購入して、お金をため込んで、庶民派を装うより、収入に見合う家をローンで購入し、返済する金額は違えどもローンって大変ねと話す人の方がよっぽど僕は好きだ。

僕くらいの収入の人は特に京阪神には、はいて捨てるほど存在するし、次元の違う資産家と張りあうつもりもないが、高収入のサラリーマンと決定的に異なるのは、開業医は地域の公人であるということです。地域のみならず、インターネットTV「覚悟の瞬間」で僕の検索順位はA首相に次ぐ2位だそうです。宝くじで夢を買う方ではなく、夢を与える立場にあることを自覚し、日々の診療に邁進し、見栄を張るのではなく、美しく粋なお金の使い方をして、カッコイイ大人であることが課せられた任務だと思っています。

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