2021年6月号 ワクチン接種打ち手は本当に不足しているのか

更新日:2021/06/11

 新型コロナウイルス感染予防としてのワクチン接種が各地ですすんでいます。整形外科医は新型コロナウイルス感染症に対して、検査や治療で貢献できることは残念ながらほとんどないため、集団接種会場に出務して少しでも感染予防に貢献しようとしていることは前回のつうしんで述べたとおりです。打ち手不足が叫ばれることが多かった5月の時点で、果たして自分は何回くらい接種をすると貢献したと言えるのかなと考え、次のような計算をしてみました。 

 日本の全人口のうち接種が認められていない年齢の子供さんを除き、およそ70パーセント前後の国民の方が接種を希望されているという各種アンケート調査を参考にすると8000万人程度が接種希望人数になります。1人2回接種しますので、1億6000万回の接種が必要となります。次に打ち手の数ですが、日本の医師数は約33万人で、医師ご自身がご病気や産休などで打ち手となるのが困難な医師が1万人くらいいらっしゃると仮定すると32万人が打ち手となります。そうしますと簡単な割り算で医師1人が500回接種すると希望者全員の接種が完了します。例えば平均月100回として5ヶ月になります。私自身はこの1ヶ月の集団接種会場出務で350回くらいは接種の打ち手となりましたので、早々と夏頃には「ノルマ」を達成できそうです。1人あたりで大変多い数の接種をこなされている医師もいらっしゃいますし、もちろん新型コロナ病棟で治療にあたられていたりして、どうしても時間的に打ち手になれない医師の方もいらっしゃるので医師1人500回というのは医師サイドからみた一つの目安です。

 そんな計算をしていると、歯科医の先生方や看護師も打ち手になられたりしていますので、接種を行う年齢が下がり接種希望者が8000万人より増える可能性があるとはいえ、上記の概算計算に大きな変化はないか、もしくは医師1人あたりの接種回数は500回より少なくなるでしょう。

 神戸の集団接種会場ではワクチンはを保存する冷蔵庫の電源が抜けていたりしてワクチンが廃棄処分になるなど、様々な問題が報じられていますが、医師の接種業務が忙しすぎることはありません。拘束される時間にしては接種回数は少なめです。1時間に20回程度の接種を行うことは十分可能で、30時間以上出務しましたので、最初からそのペースで開始できていれば、私の接種回数も既に500回を超えていると思います。今は改善されましたが、出務時刻が接種開始の30分前と早すぎたりして昼休みの集団接種会場とクリニックの往復移動は大変でした。また出務前日に確認のお電話をいただくのですが、私たち医師の業務中にはすぐにつながらないことも多いでしょうから、私たち医師を信頼して連絡なしでもよいですし、メール連絡でも良いと思います。業務のスリム化も必要ではないでしょうか。また日曜午後の出務は時間が長く分割するべきということを前回のつうしんで述べましたが、同様の考えの医師は他にもいらっしゃるようです。 

 当初の予定より遅れてスタートしたワクチン接種ですが、ワクチンが十分に供給されていれば、余程無理な計画を要求されない限り、地域格差はあれ、計算上打ち手は不足することはないのではと考えます。接種会場の主催者で打ち手を確保する側と打ち手の医師とのマッチングの問題が大きく、うまく需要に対して私たち医師がこたえることができ、もう少し効率が上がれば、ワクチン接種の将来展望は明るいと考えます。

 しかし緊急事態宣言が解除されたり、ワクチン接種が終了すれば感染対策が終了という訳ではありません。マスク着用、手洗いなど感染対策は今後も継続お願いします。

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