2019年10月号 ノーベル賞的中
2019/10/10
ノーベル化学賞を吉野彰旭化成名誉フェローが受賞されました。おめでとうございます。私は今回の受賞をズバリ的中させました。先日、旭化成のMR(医療情報担当者)さんから骨粗鬆症の治療薬テリボンにペン型が新発売されるという情報提供をうけました。ペン型とは針が見えない構造になっていて、慣れると手間がなく使用できる注射剤です。その説明の際、生物学製剤の注射剤と使い方は同じですねと確認した後、生物学製剤というと昨年本庶佑先生がノーベル医学生理学賞を受賞されたことに話題がうつりました。その時、私は閃いて旭化成のMRさんに、「もうすぐノーベル賞の発表の時期ですけど、今年は旭化成の名誉フェローが受賞される気がします」と話しました。そして10月5日の旭化成主催の学術講演会からの帰り際にも、旭化成ノーベル賞だよともう一度MRさんに言いました。
ノーベル賞の予想など他人に話したのは初めてです。ノーベル医学生理学賞の山中伸弥先生や本庶佑先生は専門の分野なので受賞されても特に驚きはなく、当然の業績と感じましたが、いつ受賞されるかは誰にもわかりません。因みに本庶佑先生は受賞時には山中伸弥先生ほどの知名度はなかったとは思いますが、勉強熱心な医学生だった(?)私にとっては30年前からスターです。
リチウムイオン電池の研究でノーベル賞の有力候補が旭化成のフェローでいらっしゃることは10年以上前から知っていましたが、なぜ今年受賞されると思ったのか自分でもわかりません。ただこのような事は以前から何度もあってミシュランの神戸版が初めて出版された際にも、星が付くレストランを予想したところ、カ・セントと御影ジュエンヌが見事受賞となりました。どちらのお店も訪れたことがあり自分の感性で予想しましたが、特に当時開業からあまり間がなく、まだ無名といってもよかったカ・セントは三ツ星でした。
オーナーシェフの福本さんが食後、テーブルに挨拶に来られた際に「あなたの料理は必ず認められて人気レストランになりますよ。頑張ってください。」と激励しましたが、そのとおりになりました。このような事があって医師会の中で私はグルメということになっています。ある尊敬する先輩医師からは「俺たちはあそこのお店がミシュランに掲載されたと知ってから食べに行くが、小林は無名のうちから自分で評価して、世間の評価が後からついてくるのは凄い。」と言われましたが、過大評価です。ただ私自身、自分の実力以外の何かが働いて物事がうまくいったり、何かが閃いてたりすることを否定はしません。近しい人から言われるいわゆる持ってる男なのでしょう。日々感謝です。