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2023年6月号  接遇と新人スタッフ教育

2023年6月号  接遇と新人スタッフ教育

2023/06/30

 物事はできるだけシンプルに考えるのが、良いと考えています。クリニックにあてはめると先ずは患者さん第一ということです。待ち時間対策や接遇など医院の都合より患者さんにとって何がベストかを考えることから、全ては始まります。しかしコロナ禍で、やむを得ず少し変化がありました。現在も多くの医療機関ではマスク着用をお願いしている状況でしょうし、今年度中はマスク着用が必要と当院でも考えています。検温に関してはスタッフの負担を軽減する意味でも最近中止しました。また必要以上に消毒作業で時間を浪費するより、その時間を接遇に使っていきたいと考えています。当院の良いところとして、患者さんが質問しやすく、お話をしやすい雰囲気があります。コロナ禍で私もスタッフも必要以上の会話を控えていた時期もあり、現在もスタッフの対応がやや事務的になっていると感じています。特定の患者さんと話し込んでしまい他の患者さんへの対応が疎かになってはいけないですが、時間に余裕がある際には雑談も人間関係の潤滑油として大切です。スタッフ同士の雑談で盛り上がり、患者さんを不愉快にさせるのは問題外ですが、患者さんが参加されているなら接遇としてOKの場面もあります。
 以前は診療終了してから同時に、出勤したスタッフ全員が着替えていたのですが、コロナ禍以降感染予防のため、同時に着替えるのは2人までに制限して、時間差で着替えています。それ自体は良いことだと考えていますが、気配から患者さんが自分も早くリハビリを終えて帰らないとと急かされるように感じられるようだと医療機関としては相応しくありません。時間間際でも、あるいは19時を過ぎても、受付はさせていただきます。しかし複数のリハビリ機器を使用されて、リハビリ時間が20〜30分に及ぶような場合はあらかじめご連絡いただければ幸いですし、スタッフ全員でお見送りできないことはお許しください。
 また当院は開院15年になりますので、私や勤務歴の長いスタッフは通院歴の長い患者さんのお顔やID番号を覚えていて、診察券を提示いただくことなく、受付ができたりしますが、新人スタッフに同じことはできません。診察券を提示いただき受付ができれば、業務として問題ないことです。
 8月にもう一人新人が入職予定で、当院も新人の比率が増えます。新人教育として私がよくスタッフに話すことは、最初から細かすぎることに目を向けるのではなく、基本をきっちり身につけるということです。日本史の学習に例えると天下人である源頼朝、足利義満、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康は重要度からして知っておかなくてはいけませんか、北条時宗、直江兼続、黒田官兵衛については最初から深くは学ばなくてもOKということです。
 また中途半端やポイントを外しているのは何も知らないのと同じということもよく話ます。I play tennis.の主語をHeにかえて書き換えてくださいという問題の正解はHe plays tennis.で三人称単数のsの知識があるかどうかがすべてです。He play tennis.では残念ながら白紙と評価は変わりません。
満点か0点しかない仕事は部分点はなく、きっちり理解して確実に行なうことが重要になります。
 7月下旬頃には患者さんのご意見を今後の診療に生かすため、外部に委託してアンケートを久しぶりに実施しようと計画しています。患者さんから評価されることはスタッフの励みにもなりますので、ご協力の程よろしくお願いいたします。