2024年6月号　基本に忠実に

　コロナ禍では非接触目的で、お顔とお名前が一致する患者さんやID番号をスタッフが覚えている患者さんには診察券をお預かりしないで、受付を行っていました。しかし現在では診察券をお預かりして精算時に診察券をお返しする元の体制に戻しています。
　スタッフが患者さんのお顔やお名前やIDを覚えていることは素晴らしく、業務の効率化につながる可能性がありますが、今後も長く診療を継続するためには、いくつか問題点があります。
　新しく入職したスタッフにいきなり同様の業務を求めることは難しく、勤務歴の長いスタッフが不在の際に受付のレベルが下がることは避けなければなりません。また診察券をお預かりすることで、勤務歴の長いスタッフが仕事をしにくくなることはないはずです。一定のレベルまでの仕事は属人化しないようしています。
　働き方改革もあり仕事を効率化すると共に、基本に忠実に、より確実な仕事をすることを目指しています。当院では待ち時間対策のために様々な業務を効率化しようとしていますが、時間をかけるべきところはしっかりかけることが重要で、スタッフの解釈が異なり、院長が意図していないことがルール化されないように話し合っています。
　診療においても時間がかかる年金や交通事故の後遺症診断書、身体障害者の書類はお預かりして作成できる書類ではなく、診察が必要なため、昼休みに
来院していただき書類作成を行なっています。
　7月1日で開業17年目になります。時代は大きく変化していますが、初心を忘れずに今後も精進いたしますので、よろしくお願いします。