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2014年6月号 夢にかける情熱

2014年6月号 夢にかける情熱

2014/11/27

開業を決意したときに先ず考えるのは立地です。早く軌道に乗せるには、自分の出身地、勤務地の近くというのが、常道です。しかし私はそのような選択をしませんでした。そのころ100床程度の病院の院長職のオファーがありました。年俸が勤務医時代の倍になるなどの好条件でしたが、これまた丁重にお断りしました。そして都市部の落下傘開業という経営的には最も厳しいと考えられる選択をしました。これは既成の価値観で安定(実は幻想であることが多い)より革新を目指したい私の気質によるところが大きく、この決断を許してくれた妻には大変感謝をしております。開業とは私にとって、単に生活していくための給与を得る手段ではなくて、夢や希望をかなえる手段です。私の目指す医療がどう評価されるのかが知りたかったので、なじみの患者さんや職員を引き抜くこともなく、地縁、血縁にも頼らず、ガチンコで挑みました。しかも勝つためには何でもやるという姿勢ではなく、あくまでクリーンに紳士的に結果を残すというハンデを抱えた闘いです。他の医院と同じことをしていてもだめだと思い、勤務医時代より行っていた丁寧かつスピーディーな診療を進化させてきました。これまでの常識にとらわれず、いろいろなチャレンジをして医院のレベルを上げてきました。情熱というものは伝播するのか、患者さん、当院スタッフ、足と靴の外来でお世話になっている近畿義肢の只野さんなどいい人間関係に恵まれました。世の中にはいろんな人がいて、時にはいやな思いをすることがありますが、私は憎しみ合うより、愛し合う。疑うより信じる。人と張り合うより協調しあう方が、豊かな人生だと思います。

今後の医師人生を考えるにあたって、原点を振りますと、国立大学に学んだということがあります。これは皆さんの税金で勉強させていただいたということを意味します。大学入学当時、6年で卒業し、ストレートで医師になれるのは75パーセントと言われていました。これは大変低い数字で、学生の不勉強によるものだと断言できます。世間の方もこの事実を知るとそう感じられるでしょう。私はテレビで活躍(?)しながらも、ストレートで医師になりました。医学部に合格する頭脳を持っていても勉強しなければ、医師にはなれません。自分自身の幸福のみを追求するのではなく、多くの人が健康で幸福を感じられる世の中になるよう、医療の分野で精一杯努力していくことが私たち医療人に課せられた使命です。世の中には能力があり、志もありながら、諸事情で医学部に進学できなかった方もいらっしゃると思います。そのような方からみて、恥ずかしくない医師人生を歩んでいかなければと開業6周年を迎え、決意を新たにいたしました。まだまだ成長過程にある小林整形外科クリニックを今後も宜しくお願いいたします。