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2015年6月号 ランチの後のときめき

2015年6月号 ランチの後のときめき

2015/06/10

今日は圭一先生の手術説明がある。新人ナースの麻衣子は朝からワクワクしていた。これまで同期のナースが、患者さんへの手術説明に同席していたが、圭一先生の手術説明がとてもわかりやすく、患者さんの評判もよかったため、みんなが圭一先生のファンになっていた。今回大腿骨頸部骨折のKさんの担当を麻衣子は自ら志願していた。
 13時からの手術説明の予定が、12時20分にKさんの娘さんが、病棟に到着された。女優の浅野温子に似た女性で、ナースのあいだでも、美人をこえた麗人だと話題になっていた。何故か圭一先生の患者さんやその家族は美人が多かった。医局長が主治医を決めているはずだけど、どうしてかしら。夏目雅子に似たSさんも先輩が主治医なのに、圭一先生に任せっきりだし。何かこの先生は持っている。学生時代には、テレビにも出演していて、助教授が圭一先生を自らのグループの忘年会に唯一招待していた。
 圭一先生に連絡してカンファレンスルームで待っていると、まだ12時50分なのに、圭一先生はカンファレンスルームに急いで入って来られた。時間にルーズな医師は多いけれど、圭一先生は違う。先ほどまで、緊張した面持ちだったKさんや娘さんも先生の顔を見ると、笑顔になった。やはりこの先生なにか持ってる。
 手術説明は噂どうりたいへん分かりやすく、そしてその言葉の端々に、患者さんへの愛が溢れていました。同期がファンになるのも理解でました。手術説明は1時間程で終了しました。麻衣子はドキドキしてきた。やはり圭一先生に私が思っていることを伝えたほうが、いいのだろうか。でも嫌われたらどうしょう。手術説明の間じゅうずっと考えていた。早くしないと、圭一先生は病棟に戻ってしまう。麻衣子は勇気を出して、圭一先生を追いかけ呼び止めた。『圭一先生・・・・』緊張で胸がつぶれそうだったが、振り返った圭一に、麻衣子は口元をじっと見つめてこう囁いた。『コシヒカリついてます』

注意)圭一には実在のモデルが存在しますが、一部フィクションです。どこがフィクションかはディナーの後で=