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2016年7月号 ハンディキャップを乗り越えて

2016年7月号 ハンディキャップを乗り越えて

2016/07/11

  もうすぐオリンピック・パラリンピックが開催される。障害を持った人もスポーツに打ち込んで、競える場があることは素晴らしいことだと思います。

  一方で社会の多くの場面では、病気や怪我などによる身体的なハンディキャップ(以下ハンディと略す)を抱えると不利になることが多々ある。

  実社会を100m競走に例えると、ハンディを抱えるということは、みんなより10m後方より走る110m競走になってしまうようなものかもしれません。すなわち人並み以上に頑張らないと対等に勝負できません。一方で多くの人は親の力などに頼って自分だけは90m競走にならないかとアレコレと考える。

  僕は元来90m競走に出場できる立場でも、敢えて110m競走に挑むタイプです。開業も地元小野ならもっと容易に成功というものを掴めたのでしょう。しかし僕はここへ落下傘開業した。地盤、看板、カバンもなく。なぜなら地元で開業して成功することになんらインパクトはなく、もし自分に能力があるのなら、その能力を私物化して、自分が成功を収めることだけにとどまらず、ハンディを抱えた人たちにも条件や状況が悪くても決して諦めるなというエールを送りたかったからです。そのためには自ら成功の可能性が低い条件の下で成功してみせる必要がありました。

  上っ面の軽い言葉で励ますことはいくらでもできるし、インターネット上で、お付き合いでイイねを押すことも簡単にできる。そういった中で僕は自分の生き様をメッセージとして送りたかったのです。

  病気や怪我でハンディを抱えている人や、世の中の不条理に悩み苦しんでいる方も多いと思います。しかしそういう状況だからこそ見えるものもあります。無責任に頑張れとは言いません。しかし自分の人生を決して諦めないでください。

  僕が考える真の成功はまだまだ先にある。さらなる成長を目指して生まれてきた時より、よりよい世界にすることを目指して。