2017年5月号 お楽しみはこれからだ!
2017/05/11
以前EXILE魂というテレビ番組があり、玉置浩二がゲスト出演してEXILEの持ち歌Ti Amoを歌ったことがあった。かなり上手い歌手でも他人の持ち歌の場合は微妙に音程を外したり、声が曲のイメージに合わなかったりして、視聴者はなんとなく違和感を感じ、やっぱり持ち歌は本人が歌わないとねとなることが多い。しかしこの時は違った。緊張のためかEXILEのボーカルATSUSHIとTAKAHIROは声が出ていない。玉置浩二のパートになるとその圧巻の歌唱力で、本家のボーカルの存在が見事にかすんでしまった。ATSUSHIもボーカリストとしての評価は高いし、TAKAHIROもルックスが話題にはなるが決して下手な歌手ではないと思う。彼の場合、書道や絵もうまく、もしかするとそちらの才能の方が優れているのではないかと思いますが、ともかく玉置浩二である。EXILEが歌うオリジナルとはまた異なった玉置浩二のTi Amoを自分の持ち歌のように聴かせて魅せた。アウェーで圧勝した玉置浩二はカッコよかった。
僕は10代、20代とアウェーの闘いに明け暮れた。僕が大学に入学した時点では親戚を含めて医師はいなかったので、僕がガラスの天井を初めてぶち破ったことになる。あっても行かなかったと思うが、地元には進学塾もないし、医師になってからも最初人脈を持たなかった僕は舗装された高速道路ではなく、道なき荒野を進むしかなかったが、そもそも覚悟の上である。勝てるとわかっている勝負やホームで有利になる勝負には、はなから関心が薄い。
30代は力をつけるために比較的大人しくしていたが、41歳でここ東灘区で開業した。地元小野や前勤務地の加古川で開業すれば、早く軌道にのり、すぐに安定し自分が堕落しそうなのでやめた。常にチャレンジャーの立場に身を置く方が僕にあっている。開業してもうすぐ丸9年になりますが、最近想定以上に患者さんが増えて、まだまだ成長過程にあるのではないかと思います。玉置浩二のような圧倒的な力はないですが、皆様のお陰でここまでやってくることができました。感謝します。
今後いい事ばかりではないと思います。しかしどんな状況におちいってもそれを乗り越えるだけの経験と、新しいチャレンジに挑む覚悟と勇気を今の僕は持っている。小林整形外科クリニックはまだまだこれからが旬だ。