2021年1月号 夜明け前が一番暗い
2021/01/13
国の政策に対する批判等は十分他の方が行ってくれますので、今回も他人のことをとやかく述べるのではなく、この一年の当院や私の新型コロナウイルス感染に対する取り組みを振り返ります。
マスク、アルコールが不足していた春は備蓄していたものがあり、さらに様々なルートから必要分を調達できましたので、日々の診療に影響はありませんでした。東灘区医師会の理事として担当していますうはらホールで12月に開催される予定でした地域医療シンポジウムは5月に中止を決めました。その後医師会に県や市民の方から寄贈されたマスクやアルコールを医師会員に効率よく分配する業務を担当しました。大きな混乱もなく医師会事務局の方に大変お世話になり役割を果たせました。
院内では緊急事態宣言の直後より5月末まで毎日スタッフを交代で休みをとってもらうようにしました。100パーセント給与補償しました。6月になり政府の政策で雇用調整助成金の手続きが簡単になるというので申請しました。難しくはないのですが、結構面倒です。開業以来お世話になっている会計事務所にも尽力していただき、無事支給されました。医療従事者の慰労金は兵庫県の場合、紆余曲折ありましたが、支給されることになりました。当院スタッフに先に立て替えて7月に支給したこともあり、ゆっくり請求しました。私に支給された5万円は勤務歴が長いスタッフに還元します。もともと貰えないかもしれないと考えていた慰労金ですので、惜しくはないです。みみよりつうしんの熱心な読者はおわかりでしょうが、その方が私らしいでしょう。
また3月の時点でスタッフの誰かが感染した場合もそのことで差別を受けることは当院ではないことを明言しました。誰もが感染することがあります。第一波の後も本番は冬だと繰り返してきました。空気清浄機も数を増やしましたし、乾燥する冬は加湿器も5台フル回転しています。最近は夜にも換気扇を入れ、加湿器をつけるなど、患者さんがいらっしゃらない時から環境整備をしています。夜間換気をしていて気づいたのですが、PM2.5の数値が朝に上がっていることがあり、夜間も空気清浄機をつけるようなりました。
現在はワクチン接種に備えて、スタッフの希望などをあらかじめ把握しておこうと考えています。待ち望まれていたワクチンが予想以上に早く接種できそうなのは喜ばしいことですが、安全性、有効性以外に実施するにあたり、様々な問題があり混乱が予想されます。冷静な対応をしていきたいと思います。
これまで大変な一年でしたが、受験と同じでこれからが本番です。これまでの努力を無にしないようにもうひと踏ん張りしましょう。